エキストラバージンの嘘と真実~スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界

エキストラバージンの嘘と真実~スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界

販売価格: 1,944円(税込)

あなたのオリーブオイルは大丈夫?

 健康・美容にいい油として注目され、欧米だけでなく日本の食卓にも浸透しているオリーブオイル。ところが、このオリーブオイルの品質が危機に瀕しています。オリーブオイルの最高グレードである「エキストラバージン」の名が冠されていながら、中身は精製オイルやオリーブ以外の原料からつくった安いオイルが混ぜ込まれているケースが相次いで発覚。安い偽装オリーブオイルの市場流入は、消費者を欺くだけでなく、価格の下落を引き起こし、良質のオリーブオイル生産者は厳しい経営を圧迫しています。
 筆者はスキャンダルにまみれたオリーブオイル業界の実態を赤裸々に描く一方で、「エキストラバージン」の復権を目指すオリーブ生産者、化学者、料理人たちの活動にも注目し、業界全体が目指すべき方向性を提示します。
 この1冊に、オリーブオイルを巡る7000年以上にわたる壮大なドラマが詰まっています。オリーブオイルのユーザーはもちろん、食に関心のあるすべて人々必見の内容です。

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  • ・偽装が横行するオリーブオイル業界
     健康にいい油として注目され、欧米だけでなく日本の食卓にも浸透しているオリーブオイル。ところが今、このオリーブオイルの品質が危機に瀕している。
     オリーブオイルの最高グレードは「エキストラバージン」の名が冠され、テイスティングによる味覚テストをクリアし、化学分析よる要件を満たし、精製加工などを一切行っていないことが求められる。
     ところが、市場には、こうしたレベルにまったく達していない「エキストラバージン」のラベルをつけた安価な偽装オイルがあふれているのが実態だ。 質の悪いオイルの流入で市場価格は下落し、良質なエキストラバージン・オリーブオイルを生産する誠実な事業者は、今後の存続が危ぶまれるほどのぎりぎりの経営を強いられている。著者は、偽装オリーブオイルの実態を当事者や摘発に当たった検事、政府関係者に丹念に当たり、その実態を克明に描く。そして、このままの状態が続けば、本物のエキストラバージンオイルは姿を消してしまうかもしれないと警鐘を鳴らす。

    ・「エキストラバージン」はなぜ地に堕ちたのか?
     偽装オイルが横行する背景には、EUの農業保護政策の弊害、食品の品質を監督する政府と業界の癒着、マフィアの暗躍、植物油の精製加工技術の進歩、弱腰の食品行政など、さまざまな要素が複雑に絡み合う。本書では、エキストラバージン・オリーブオイルが置かれている危機的な状況がなぜ起きているのか、歴史、文化、宗教、政治などから多面的に紐解きつつ、丁寧に解き明かす。
  • ・沸き起こる「エキストラバージン」ルネサンス
     さらに「エキストラバージン」の復権に向けて立ち上がるオリーブ生産者、化学者、料理人の奮闘も、読みどころの一つ。特に、オリーブオイル生産では後発に当たるオーストラリアと米国での動きが要注目だと筆者は言う。

    ・良いオリーブオイルを選ぶには
     本物の「エキストラバージン」には高い健康効果が期待できるが、偽装オイルにはそうした効果はほとんどない。良質なオリーブオイルには抗酸化物質が豊富に含まれ、植物油の中では劣化しにくいが、それでも瓶詰めした瞬間から品質の低下が始まる。つまり、オリーブオイルは生鮮食品なので、買いだめは厳禁。このほか、良いオリーブオイルを選ぶためのすぐに役立つノウハウを紹介。巻末には、オリーブオイル用語集も収載。

    著者 トム・ミューラー
    イタリアを拠点に活動する作家、ジャーナリスト。オックスフォード大学、ハーバード大学卒。金融機関に勤務後、執筆業に専念。「ニューヨーカー」「ナショナル・ジオグラフィック」「ニューヨークタイムズ・マガジン」などを中心に取材・執筆活動をする。「ベスト・アメリカン・サイエンス・ライティング」と「ベスト・アメリカン・トラベル・ライティング」に選出。妻、3人の子どもたちと、イタリア・リグーリア州の小さな村に在住。

    訳者 実川元子
    翻訳家、ライター。上智大学外国語学部仏語科卒。衣食住に関わるテーマで執筆、翻訳を手がける。主訳書にアン・アリスン著『菊とポケモン』(新潮社)、ダナ・トーマス著『堕落する高級ブランド』(講談社)、スティーヴ・ブルームフィールド著『サッカーと独裁者』(白水社)ほか多数。主著書に『ファッション・デザイナー、ココ・シャネル』(理論社)、『受けてみたフィンランドの教育』(共著、文藝春秋)ほか。
  • ISBN : 978-4-8222-4928-1
    発行元 : 日経BP社
    発行日 : 2012/11/26


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